会長挨拶

岐阜大学工業倶楽部会長

坪内 繁樹

(機械 S.47)

 岐阜大学工業倶楽部の会員の皆様におかれましては、コロナ禍で活動がままならない中でありますが、ご健勝でご活躍のことと存じます。また、平素は工業倶楽部の活動・事業にご協力、ご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
 昨年は、一昨年に引き続き新型コロナウイルスの感染拡大が収束することなく、全国的に感染が拡大し、「緊急事態宣「言」や「蔓延防止等重点措置」の発令が繰り返され、感染防止のために社会全体で様々な活動や個人の行動が制限され、新しい生活様式として定着してきました。また、感染・重症化予防のためにワクチン接種が進められ、世界的に落ち込んでいた経済が少しずつ回復に向かうようになりましたが、ここにきて新たな変異株(オミクロン株)が世界的に猛威を振るい始めていますので、世界経済日本経済の回復の足踏みが懸念されます。
 このような中で、1年延期された東京オリンピック、パラリンピックが無観客ではありましたが、無事に開催され、若い日本選手の大活躍に国民が勇気づけられ非常に良かったと思っています。また、昨年末には日本国内においては新規感染者数が減少してきましたので、皆さん健やかな新年を迎えられたことと思います。また、3回目のワクチン接種が始まり、重症化予防のための「のみ薬」も承認され、使用できるようになると報道されていますので、このまま何とかコロナ騒動が収束してくれることを望んでいるところです。
 しかしながら、世界情勢をみますと、コロナ禍以外に米中の貿易・人権問題や中東・ウクライナ等の諸問題の解決の兆しが見られず、世界経済日本経済はコロナの感染状況によっては回復の停滞が続くことも予想されます。
 このような環境の中、当工業倶楽部の活動も、昨年の総会はリモートでの開催となり、卒業生の集い等ほとんどの活動が中止となりましたが、新規事業として在学生向けに「先輩が就職した企業紹介冊子」を2月に発行することが出来ました。今年も、今の感染状況ですと昨年同様に会議はリモートでの開催、活動の自粛や中止をしなければいけない状況ですが、現在小委員会において、工業倶楽部会報の内容の見直し、及び工業倶楽部のホームページの改善を検討していまして、会員の皆さんが望んでおられる岐阜大学工学部・工業倶楽部の情報をタイムリーに発信していきたいと考えていますので、今後とも工業倶楽部の会報、ホームページをご覧いただければ幸いです。
 また、一昨年に岐阜大学と名古屋大学の運営法人が統合され、「東海国立大学機構」の下に岐阜大学・名古屋大学が組織される形態となりましたが、順調に運営が開始されているとお聞きしています。岐阜大学は、従来から「学び、究め、貢献する大学」の理念の下に、「2025年の将来ビジョン」が制定され、地域に根ざし、地域に還元する「グローカル」な大学を目指されています。また、大学としてもグローバル化に対応するため、海外の数多くの大学と学術交流協定を締結され、国際化も推進されていますが、昨年も海外との交流があまり出来なかったものと思います。さらに、岐阜大学の状況を卒業生の皆さんにもっと知っていただく機会、あるいは各学部同窓会との交流を深めることを目的に「岐阜大学同窓会連合会の集い」を年2回開催が予定されていましたが、昨年もコロナ禍の影響で中止となりました。この面でも早くコロナ禍が収束し、「卒業生の集い」が開催できることを願っています。
 工学部におきましては、今年が創立70周年の記念の年となります。工学部として、様々な事業を企画されていますので、工業倶楽部としても支援・協力をしてゆきたいと考えています。会員の皆さんにおかれましてもご支援、ご協力をよろしくお願いします。また、工学部においては、基礎的な教育・研究だけでなく、社会に出て役立つ技術者の育成を目指し、問題解決能力を養成するために「デザイン思考教育」が導入され、さらに、現在の社会ニーズから工学系に関して「インフラマネージメント技術研究センター」、「応用気象研究センター」、「ものづくり技術教育支援センター」、「航空宇宙生産技術開発センター」、「人工知能研究推進センター」、「地方創生エネルギーシステム研究センター」、「地域連携スマート金型技術研究センター」、「Guコンポジット研究センター」、「地域減災研究センター」の各種研究センターが設立され、大学組織の「産官学「連携推進本部」を通じて、共同研究ができる体制がとられています。ぜひとも会員の皆さんにおかれましても、岐阜大学及び研究センターとの共同研究を検討いただければ幸いです。当工業倶楽部事務局にまで、お問合せ・ご相談ください。
 さらに、当工業倶楽部には関東・中部・西濃・関西と全国を網羅できる支部体制ができており、支部会員相互の皆さんのきめ細かな活動や交流ができる体制となっています。昨年は、前半はコロナ禍で活動があまりできませんでしたが、後半にはコロナの感染状況が落ち着いてきましたので、少しずつ活動が再開されてきています。まだ、支部に入会されてい方、特に若い会員の方は先輩との交流の機会、人脈づくりのために是非入会をご検討ください。
 最後に、今後とも工業倶楽部が継続して発展してゆくために、ご支援・ご協力を賜りますように、よろしくお願い申し上げます。また、引き続き新型コロナウイルスの感染防止に留意され、お元気でお過ごしいただくようにお願いします。